漢人あきこさんを推す(東京都議選6/22)

夏目漱石に、次のような一句がある。

 木瓜咲くや漱石拙を守るべく

ぼけさくやそうせきせつをまもるべく。

拙を守る、という字はめずらしい。‟節を守る”はいまも時折目にする。しかし漱石はここで拙という字をあてている。

明治30年(1897年)、熊本五校で英語教師をしている31歳頃の句だ。漱石漢詩にも小説にも、「守拙」を用いる。

草枕』にはこうある。
 評して見ると木瓜は花のうちで、愚かにして悟ったものであろう。世間には拙を守るという人がある。この人が来世に生まれ変るときっと木瓜になる。余も木瓜になりたい。

現在でも用いられることのある”節を守る”には「自己の信ずる考え、志、行動などを貫き通して変えないこと」といった意味がある。一方、漱石は「拙」という字を選ぶ。つたない、下手、おろか、役に立たないという語をあえて用いて、それを守るとする。こうした徳目を徳目とみる態度それ自体が明治の半ばには喪われつつあり、漱石はそれに抗うため拙を守るとみずから言挙げしたのであったろうか。木瓜の花をみかける度この句が浮かぶ。

 

さて、政治のことである。
拙を守るひとを推す。
世間のつきあいはもちろん、政治家はなおさらである。
便乗根性のものを推さない。「タイケツよりカイケツ」など猪口才をいうものを推さない。口先ばかりではらわたのない鯉のぼりを推さない。
政治理念がちがっていても、意見があることにおいて信頼できるもの、拙を守るものを推す。
6月22日、東京都議選
小金井市では無所属の漢人あきこさんを推す。
節を守り、拙を守る。漢人あきこさんを推す。

 

 kandoakiko.com

漢人あきこ オフィシャルウェブサイト

 

 

 

はけと野川(東京の自然)を守りたい

初めて映画を撮りはじめたのは大学生の時。
東京八王子にある高尾山への道路開発の問題でした。

2年あまり前に住みはじめた小金井市で、残された貴重な自然をこわす道路計画があることを知りました。計画ができたのはなんと、1962年!
ゾンビのように生きのびた計画が、ふたたび頭をもたげはじめています。
計画当初から63年経った現在、当時言われた「道路の必要性」はまったく変わっているというのに、あらたな理由をこしらえては進めようとする政治の創造/想像力の欠如。

気候危機がいっそう深刻になる中、都市には多くの水を溜められる場所、日よけになる緑を増やさなければと政策変更している国がたくさんあります。政治家が観念と惰性ではなく、目の前の現実に向き合ってる国々です。

小金井市で、4月25日~27日にかけてこの地域の自然を大切に思う人たちとイベントを計画しています。僕も動画編集でかかわります。

高尾山の道路計画は押し切られてしまったけれど悔しさはいまも胸にあります。
都市の自然を守り、いっそう増やして、みんなで生き延びていきたい。
そんな思いのある人は、クラファンにぜひお力添えください。

 

readyfor.jp

『杳かなる』予告篇ができました!

新年あけましておめでとうございます。
年の瀬にインフルエンザにかかり、年末年始らしさもないままうさぎ年が終わりへび年がはじまっていました。どんな年になるのやらまるで先は見えませんが、一日一日を慈しみ暮らせたらと思います。


さて、映画『杳かなる』の予告篇ができました。

www.youtube.com

2/8(土)~の公開までいよいよ1か月をきりました。
いつも公開時期に思うのは、これは選挙だ、ということです。映画も選挙も候補者(制作者)みずからアピールしないとはじまらないのです。映画がどこかで独り歩きをはじめてくれるまで、手塩にかけて育てていきたいと思います。
たくさんの方に届けていけるよう、ぜひ多くの方に手をかけて育ててもらえたらと願っています。
以下、おもにふたつのお願いです。

(1)前売券のご購入・委託販売のご協力
(2)チラシの配布・ポスター掲示のご協力

応援くださる方は、info@harukanaru.com までご連絡いただけたら幸いです。
詳しくは公式サイトから。

harukanaru.com

本年もどうぞよろしくお願いいたします。

『杳かなる』前売券販売のご案内 & 応援のお願い

映画『杳かなる』はいよいよ来年2月8日~、新宿K's cinemaで公開がはじまり、以降全国で順次公開されます!
本作を一人でも多くの方に届けるため、現在、広報・宣伝活動を行っておりますが皆さまおひとりお一人の口コミが何より大きな力になります。
そこで、映画の周知にご協力してくださる方を全国に募集しております。
ポスター掲示や、イベントなどでのチラシ配布、友人知人への宣伝など、皆さまのお力をお貸しいただけませんでしょうか?
お願いしたいことは、具体的に以下の4点です。

(1)「全国共通特別鑑賞券」(前売券)のご購入
(2)「全国共通特別鑑賞券」(前売券)の委託販売のご協力
(3)チラシ配布・ポスター掲示のご協力
(4)その他

🌟(1)「全国共通特別鑑賞券」(前売券)のご購入
 全国の劇場でご利用いただけるお得な前売券(1,400円)の販売を開始しました!1枚から送料無料でお送りします。ご友人同士や職員研修などでの映画鑑賞はいかがでしょうか?
 ※ ご入金の確認が出来次第発送させて頂きます

 🎉<公開記念キャンペーン!>🎉
この度、公開を記念して前売券(1,400円)10枚以上ご購入の方には、10枚ごとに宍戸監督の過去作品の「DVD&パンフレットセット」をプレゼントします!『風は生きよという』(15年公開)『道草』(19年公開)のどちらかからお選び下さい!
  ※ 委託販売の場合は適用されません
  ※ キャンペーン期間は12月22日~2月7日までを予定
  ※ 送料無料です

🌟(2)「全国共通特別鑑賞券」(前売券)の委託販売のご協力
 「何枚必要になるか分からない」、という方には前売券の「委託販売」をお勧めしております。詳細はお問合せください。

🌟(3)チラシ配布・ポスター掲示のご協力
 チラシ・ポスターの必要枚数をお知らせ頂ければお送りさせて頂きます。イベントや講演会、研修会などでの配布や、友人知人などへの宣伝にご活用ください(チラシは送料無料です)。

🌟(4)その他
 映画を広めるために「こんなことができるよ」などアイディアを大募集中です!ぜひ皆さまのお力をお貸しください🌌

お申込は、
①氏名 ②住所 ③TEL ④メールアドレス ⑤ご協力いただける内容 ⑥ご希望の送付物(全国共通特別鑑賞券・チラシ・ポスター) ⑦ご希望枚数 を記入の上、
info☆harukanaru.com(☆を@に変更)までご連絡ください。

ご不明な点などございましたらお気軽にお問い合わせください。
ご連絡お待ちしています!



矢面ーやおもて

映画『杳かなる』に出演くださった岡部宏生さん、佐藤裕美さんが取材されています。岡部さん宅の祭壇に海老原さんと小田さんの写真も(もうお一方はお会いしたことがないかも、どなただろう)。

news.yahoo.co.jp


コメント欄がすでに1200もついていて、ざわざわする。「安楽死」からもっとも遠いところにいる健康人が出放題を吹いてる光景が頭に浮かぶ。
記事の中にある「自らも矢面に 日本一外出するALS患者」というところ。僕も仕事柄、何らかの”当事者性”を持った方を取材して映画にし、人に伝えるという事をしているのでジレンマなのですが、本来であれば当事者を矢面に立たせなくていい社会にしたいです。
ALSについていえば身体的にも精神的にも苦しい毎日があるはずで、その苦しさしんどさの渦中にいる人をさらに社会の矢面(言葉の矢が飛んでくる場所、コメント欄に悪口雑言が投げつけられるような地点)に立たせて言葉を言わせなければその苦しさもしんどさも想像できない人、社会ってなんなのだろう、と思う。
当事者を矢面に立たせなくていい社会にしたい。そのために自分が矢面に立つ、とも言わない。誰も矢が飛んでくる場所に立たなくていい社会にするのがただしいと思う。
記者の西村さんは15日にあった東京保険医協会の上映会にいらして、取材をして下さいました。いつかご紹介できる機会があればと思います。

劇場公開までのこり2ヶ月

へちまたわしができました。
小金井で借りてる家には猫の額の庭があり、ことしはへちまの種を蒔きました。
台所や風呂場で使うスポンジからもマイクロプラスチックが出ていると知って愕然、しばらく前からへちまたわしを購入して使うようになりました。とは言え、値が張るのも事実。
どうせならつくってみようと春に種を蒔くと、えらいもので夏はもちろんのこと12月になってもずしっと青青したものが育ってくれます。
重かろうに茎が切れることもなく日に日にふくらむのを眺めていると、−長けれど何の糸瓜とさがりけり−漱石の一句が浮かびます。
ほどよい頃で茎を切りしばらく干しておくと水分も抜けてカラカラに。パキパキ皮をめくればあっという間にへちまたわしができました。種の多いことにはびっくり。
どなたか来年はへちまの種を蒔いてみませんか?


先週、宮城県大和町で行われた「第8回 吉岡宿にしぴりかの映画祭」で『杳かなる』東北初上映が叶いました。主演の佐藤裕美さん、カメラマンの高橋愼二さんも東京からいらしてくださり、3人で上映後トークに臨みました。近しい方が幾人もいらしてくださったのがありがたくサプライズもありました。
映画の公式ホームページもできました。いまはトップページのみでまだ芽が出たばかりというところですが、(苦手の)SNSはほぼ毎日更新しています。ぜひご覧ください。
https://harukanaru.com/

 


映画を知ってもらいたいと、話したり書いたり歩き回ったりしていると、ふと見やれば黙って伸びているへちまがいて別天地に連れて行ってもらえます。
劇場公開までのこり2ヶ月になりました。

映画「杳かなる」来年2月8日~公開です

6月に都内で完成上映会をさせてもらった映画「杳かなる」。
おかげさまで松本市つくば市と地元の方のお力添えをうけて、完成上映会を重ねてきました。
来年2月8日~、いよいよ劇場公開がはじまります。
スタートは新宿K's cinemaになりました。前作「道草」の時と同じ映画館です。今回も午前中の早い時間帯になりそうですが、たくさんの方に観に来ていただけるよう、宣伝に取り組みます。
5年前の「道草」公開時には海老原宏美さんが‟宣伝部長”のような役割をしてくださりひとりでうん百枚も販売し広めてくださいました。海老原さんがいないからな、なんて寝ぼけたことを言ってると間違いなく天からお叱りの声が聞こえてくるので、今生にいるみなさんの力をお借りして広めたいと願っています。
ぜひみなさん、お力お貸しください。
SNSからすっかり離れていました。
SNS、人間の悪いところばかり見せつけられてぜんぜん人を幸せにしない、という思いが年々強くなってしまってすっかり煩わしくなっています。
誰かに見せるために日記をつけることがないように、きょう会った人のことや考えたこと、おふざけしたり腹を立てた出来事は親しい人と顔つきあわせて話せていれば十分、と思ってきました。
けれど映画を広めるためには、SNSを使わないわけにいきません。これからは少しずつこの世界に戻ってきます。人間を不幸せにする使い方でなく幸せにする使い方を心掛けたいです。
この夏、秋田や岩手でクマの姿を追いかけていました。‟追いかける”という表現はもののたとえで、ふだんよく見かけると教えられた場所で‟待っている”というのが実際でした。昨年とちがって山の実りがよかったようでクマの姿は奥山にあったか、結局見られず仕舞いでした。クマにとっても人にとってもよいことでした。気候危機はとどまるところを知りませんが、岩手もようやく寒さを感じるようになりました。クマたちが無事に冬眠できることを願って、彼らが山で眠りについている間は映画「杳かなる」の公開に力を尽くします。しばらく眠っていてほしい。
ホームページなど公開しましたらあらためてお知らせします。
みなさまよろしくお願いいたします。

 

 

写真:武本花奈さん