何が何だかわからないのよ

拝啓
「日本一の無責任男」、植木等は僕の憧れです。
ハナ肇クレイジーキャッツの数ある名曲のなかでも、この頃植木等があの独特の節回しで歌う「何が何だかわからないのよ」(作詞:笠原良三、作曲:宮川泰)を聴くことが増えました。

  何が何だかわからないのよ
  石が流れて木の葉が沈む
  自家用で通って毎日遅刻
  薬のみのみ大酒食らう 
  ハアー何が何だかわからないのよ

この歌を聴いているとするするっと頭に浮かんでくるのが、いま、日本の国政を担っている内閣の政治家たちの顔です。
何が何だかわからないのよ、増税せぬとの約束破りあれよと言う間の大増税放射能漏れつづく中での安全宣言再稼動、「責任ある政治」と大見得切って、誰か責任取ったっけ?ハアー何が何だかわからないのよ。

「嘘つきは泥棒の始まり」という諺がありますが、「嘘つきは政治家の始まり」というのが当世流でしょうか。皮肉は元来好みませんが、無理が通れば道理引っ込む、というのが当今総理の政治信条でしょうか。「決める政治」なんて言葉を目にする機会が増えましたが、決めれば政治でしょうか。決めるも何も、そもそも民主政治にあっては「有権者との約束を守る政治」が政治じゃないでしょうか。何が何だかわからない鬱屈の念は、植木等の小粋なユーモアで笑い飛ばしてしまう他、どうにもこうにもしようがありません。

上記の歌詞につづくのは、

  グズグズ言ってもはじまらないね
  ゴリガン一発生きぬこう

本当に、こんな政治しか持てない現実にグズグズ言っててもはじまりませんから、僕ら自身の生を、僕ら自身がつくり上げていくしかないのだと思います。反政治でも非政治でもなく、僕たち自身から生まれでてきたような政治のあり方は無いものだろうかと、考えます。それがどんな形をしてるのか、どんな内容をもつのか、未だもって何が何だかわからないのではありますが…。

                                                  敬具

平成壬辰 水無月十六日
宍戸 大裕