かつて中野重治は「弱い弱い人間の、強い強い誠意」と書いた。組織が右といったら右、組織が左といったら左。それではひとりひとりはいつまでも弱いままだ。自分で考え発言する、組織はそれを認める。むしろ後押しする。そうすることで個人も組織もしなやかに強くなる。
国会議員は党を代表するのでなく国民を代表する。党が増税というから増税。そんな議員ではどうにもならない。参議員宮城選挙区の石垣のりこさん(立憲民主党、野党統一候補)は、たとえ党の見解(消費増税凍結)と自分の考え(消費税廃止)が異なっていても、その考えを引っ込めたり曲げたりせず主張し続けている。逆累進性の消費税は廃止、カネはあるところからとれ。ないところからとるな。真っ当だ。
国民代表というにふさわしいそんな姿勢に対して、党の考えと違う主張をすることが無責任だと苦情をもちこむが人が党内外にいるらしい。服のサイズに身体を合わせろと言われても、合わせられる方がどうかしてる。服のサイズに身体を伸び縮みさせる、軽業師顔負けの国会議員を長いこと見せられてきたせいだろう。
物分りのいい人は日々転向を繰り返す。行儀のいい人は他人の目ばかり気にしている。しかし日本の国会には、物分りのいい人や行儀のいい人ではなく、服に身体を合わせる人でもなく、ひとりになっても国民代表であろうとする人こそがふさわしい。
【7月17日夜・仙台駅前 石垣のりこ・山本太郎 街頭演説】
https://www.youtube.com/watch?v=G02WTDarw6U